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東日本大震災おもちゃ支援報告


2012年3月1日 NPO法人アジール舎事務局 原田康信 


□はじめに

 2011年3月11日に発生した東日本大震災から1年が経過しようとしています。
NPO法人アジール舎では、会長の亀口公一の趣意書のように、被災地の子どもにおもちゃを
届けよう!と呼びかけ震災発生直後から子ども支援に取り組んできました。
 その結果、会員や地域の方、団体から数多くのおもちゃや義援金をいただきました。その総
数は102件にのぼります。遠くはロシアやタイの子どもたちからの支援もありました。義援金
の総額は170,280円(2012.2.29日現在)集まりました。
あらためまして心よりお礼申し上げます。


趣意書活動経過〜主な送付先おもちゃ届け隊報告記録


●2011年3月〜5月「東日本大震災の被災地におもちゃを!」

(アジール通信第26号〈2011.4.16発行〉より抜粋)

 3月11日の大地震から1カ月たちました。被災地のみなさんの避難生活は続き、福島原発事故

はレベル7が発表されました。いまだ余震は耐えることなく予断を許しません。アジール舎では、

3月22日から 31日まで「子どもたちにおもちゃを!」と呼びかけところ、たくさんのおもちゃ

と募金がよせられました。日本の子どもたちだけではなく、ロシアやタイの子どもたちからも送

られてきました。3月31日に行った仕分け作業は、ボランティアとして集まってくださった地域

の方々と職員総出で行い、段ボール約30箱分の「おもちゃ箱」が出来上がりました。

 第1便は、4月9日に岩手県立大学のあそびキャラバン隊に向けて発送しました。続く送り先には、会員の水野美香さんから福島県会津若松市の寺子屋方丈舎さんを、会員の松島洋一さんからは宮城県仙台市の絵本と木のおもちゃのお店横田やさんをご紹介いただき、届ける準備をすすめています。そんななか、現地へどのように届けるかを思案していたところ、なんと東京在住の会員藤井将さんがアジールの特使として、直接現地に届けてくださることになりました!藤井さんの現地レポートは、総会時にお伝えできればと思います。
●2011年6月「おもちゃ届け隊の活動」

 東京在住の会員の藤井将さんが、有志たちと原発事故の影響により沿岸地域より会津地方に避難している、子どもたちにおもちゃを届けてくださいました。そして6月にはおもちゃ支援の報告会

をころぽっくるの家で開催しました。
      

                                おもちゃ支援報告会

●2011年7月 「ならは&みさと交流パーティー(会津美里町)におもちゃを持参」 

(アジール通信第27号〈2011.7.30発行〉より抜粋)

 タイの子どもたちより送られてきた義援金で、会員の松島洋一さんの木製のおもちゃ(総会時にお披露目しました)を購入しました。そして今回、会津美里町の仮設住宅団地内で7月24日(日)に開催されたフェスタ“ならは&みさと交流パーティー!”に持参しました。

 このフェスタは、NPO法人寺子屋方丈舎代表の江川さんが被災者支援のために立ち上げた元気玉プロジェクト実行委員会が主催し、アジール舎も協力団体として事務局長の亀口まかと児童デイ事務長の原田が参加しました。当日は、会員の藤井将さんが会社の同僚を中心に組織した“ならは盛り上げ隊”が運営しました。フェスタ当日、会場を設営していると子どもたちが寄ってきてPR用

のチラシに色塗りを手伝ってくれました。フェスタが始まると、バーベキューやかき氷、スライム遊びや表札づくりなどが行われ、たくさんの子どもたちと親御さんが参加されました。仮設住宅で不便な生活を送る被災地の子どもたちが少しでも元気に過ごしてくれたのではないかと思います。




●2012年2月 「仮設でキャンドルナイト」

 2011年7月のならは&みさと交流パーティーでお邪魔した会津美里町の仮設住宅で、2012年2月11日に当法人会員の藤井さんらが、キャンドルナイトを開催しました。仮設住宅では、NPO法人方丈舎の江川さんらが中心に手作り教室を開き、会津地方で代々伝わる手仕事である“布ぞうり”作りを行い商品化されています。

“布ぞうり”の取り組みを紹介する記事は、「のんびる」(パルシステム・セカンドリーグ支援室編「のんびる」3号,2012,09-12より)に掲載されています。 


□おわりに

 この1年NPO法人アジール舎では被災地支援に何ができるかと考え、行動してきました。しかし
まだ被災地では復興は途上であり、とくに原発事故による影響は永い年月がかかります。当法人では、これからも継続して被災地支援に取り組んでいきます。3月には、岩手県釜石市の児童館再建

のお手伝いを行います。まずは会員の藤井さんが、不足している備品を届けてくださいます。

 この1年、被災地のNPOや支援団体、個人とつながることができました。これからもこの関係を

生かして、ニーズに合ったきめ細かい支援を行っていきます。

 今後ともご支援よろしくお願いいたします。


京都新聞2011.4.1 城南新報2011.4.10 朝日新聞2011.5.20 城南新報&洛南tms2011.6.8
京都新聞2011.6.28 城南新報2011.7.23 読売新聞2011.9.28