今年のテーマは“たべるってなあに?”
2016.07.30
2016年7月30日(土)にころぽっくる(児童発達支援)利用児親子を対象にしたイベント
“夏だ!ころぽっくるDE遊ぼ 2016”を開催しました。21人の方にご参加いただきました。
ありがとうございました。職員お手製のおみこしが登場した“おみこしワッショイ”を皮切りに、
絵本とそれに付随する出来事を体験すし、夏のワクワク感をみんなで共有しました。
最後は、金魚すくいや鉢巻づくり、ボーリングで楽しみました。
今回の座談会は、「たべるってなあに?」をテーマに、食に関するあれこれについて
大阪キリスト教短期大学幼児教育がご専門で管理栄養士でもある、山崎圭世子先生にお話をしていただきました。
◎座談会内容◎
1.子どもの偏食に原因を考えると…
●直接要因として
①味(にがい、すっぱい)
②食べたことがない
③味や食感が混ざっている
④見た目にこだわりがある
⑤食感、におい、音
⑥熱い、冷たい
●間接要因として
①食べる環境
②食器
③嫌な経験
④手や口が汚れる
⑤かむ力、筋力が弱い
2.偏食改善のポイント
●やってはいけない三カ条
一.無理に食べさせる
二.約束を破る
三.食べる機会をなくす
3.栄養バランスをよくする工夫
・主食、主菜、副菜、果物、乳製品から以下の栄養を摂る。
主食:糖質の補給原(脳や体を動かすエネルギー、ごはん、パン、めん)
主菜、乳製品:たんぱく質、カルシウムの補給源(体をつくる材料、肉、魚介類、大豆)
副菜、果物:ビタミン、ミネラル、食物繊維の補給源(体の調子を整える、野菜、海藻、いも、きのこ、果物)
親御さんとの質疑応答(Q&A)から
Q.:野菜はじゃやがいもしか食べない。かぼちゃ挑戦したがダメだった。砕くと食感ダメ。フライは好き。
野菜を一緒に採ってみたりして興味をもたせて食べさせようとするが野菜を食べるのが無理。
どうすればよいでしょうか?
A.:だましうちはしないほうがよい。かぼちゃを加えることを説明する。油も第6の味覚とも言われていますので、
油のカリッとが好むお子さんのようであればかぼちゃをフライにすることを試してみてはいかがでしょうか。
Q.:大人用の濃い味付けが好き。どうすればよいでしょうか?
A. :味覚は子ども時代で決まる。いきなり減らすのではなく、少しずつ減らしていってみてはいかがでしょうか。
Q.:家では味のついたご飯しか食べない。園では白飯も食べているのだがどうすればよいでしょうか?
A.:白ご飯と交互に食べるなど、白ご飯のおいしさを知るようにしてみてはいかがでしょうか。
Q.:食事に時間がかかるのですが、どのようにすればよいでしょうか?
A.:咀嚼機能の発達とも関係がある。本人が嫌でなければ気長につきあうことが大切です。
もしくは食事の回数を細切れにしてみるのもひとつでしょう。
Q.:今は苦手な食べ物を出されても「最後にデザート」のルールにしているので、イヤイヤでも食べています。
「最後のデザート」のルールを守らなくても良いと思いはじめた時、食べなくなりますか?
A.:苦手なものもがんばって食べられるのはすばらしいです。ぜひがんばりをほめてあげてください。
「最後にデザート」ルールがくずれて食べなくなる時期も出てくるかもしれませんが、あまり無理強いはせず、
食べられた時にはほめながら気長に見守ってあげてください。今はイヤイヤでも、いずれ美味しいと感じる時がきます。
Q.:色の黒い物(赤みそ・きのこ類)は苦手です。どのようにすればよいでしょうか?
A.:なぜ苦手なのか、原因を探ってみてください。たとえば、①黒い色が苦手(のりやチョコレートなど黒い物はすべて苦手)、
きのこが苦手(えのきやマッシュルームも苦手)→食べられるほんの少しの量からチャレンジしてみる
②何かわからないから食べるのがこわい(赤だしなど)→
具を取り出し、何が入っているかを伝える、
調理の過程を見せるなど、原因を取り除いて徐々に食べられるよう練習をしていくとよいでしょう。
Q.:朝食はパン食ですが、ごはん食と違いがありますか(しっかり朝食は食べています)?
A.:パンもごはんもどちらもエネルギー源となる糖質が豊富な食品です。どちらでも食べやすい方を選んで大丈夫です。
子どもに苦手な食べ物があるのは当然のことです。ゆっくり少しずつ好きな食べ物を増やしていけるよう、
「食べる楽しさ」を大切に、ご家庭での食事の時間を楽しんでください!